車に乗るなら万が一のために備えなくてはなりません。
事故を起こして他人を傷つけたり、建物を壊してしまった際の保障額は個人で賄える金額ではありません。
そこで任意の自動車保険に入るわけですが…
自動車保険は必要なのか?
結論から言うと絶対に必要です。
当然といえば当然だと私的には思うんですが、自動車保険の加入率は共済と任意自動車保険とを合わせて87.9%(損害保険料率算出機構 2017年度自動車保険の概況より)でした。
1割強の方がなんと未加入なんですね。
この1割の方は事故するのが怖くないのでしょうか…
自賠責保険の存在
日本では、車を購入したら加入が義務付けられている自動車損害賠償責任保険、通称自賠責がありますよね。
自賠責も車で事故を起こした時の為の保険ではあるのですが、対象がかなり限定的で、金額も心もとないです。
自賠責保険の保障内容
・対人事故の賠償損害のみ
・被害者が死亡してしまった…最大3000万
・被害者に障害が残ってしまった…最大4000万
・被害者に怪我をさせてしまった…最大120万
このような内容となっており、保障の対象は人に対する事故のみなので、事故起こして相手の車が大破した等の修理費は補償されません。
しかも、被害者が亡くなった、若しくは重度な障害が残ってしまった場合、被害者の治療費や、被害者だけでなく、被害者と生計を共にするご家族等も含め、今後必要になるであろう生活費等をすべて慰謝料として請求される可能性があり、そうなると慰謝料は数億円となるケースも珍しくありません。
そうなってくると、この自賠責保険だけでは足りなくなってしまいます。
そこでたりない分を補填するためにあるのが、任意の自動車保険です。
任意の自動車保険は対人・対物無制限
任意の自動車保険のほとんどが、対人、対物に対する保障額無制限となっているのが多いです。
上記の例のように、被害者が亡くなった、障害をもってしまった等で、数億円の慰謝料を請求されたとしても対応できます。
また、車でコンビニやレストランなどにつっこんでしまってお店から修繕費や、修繕中に仕事ができない従業員の給料などの保障にも対応できます。
以上の事から、任意の自動車保険は車に乗る方なら全員が入るべきだと思います。
数億に上る慰謝料を請求されても一般人には到底払える金額ではありません。
もし任意の自動車保険に加入せずに事故を起こし、被害者の方を死亡させてしまい、多額の慰謝料を請求されたが払えない…となってしまえば、その後の人生は、事故を起こし人を死亡させてしまい、相手の家族を不幸にしてしまった罪悪感を背負いつつも、満足いく保障もできないという背徳感から、被害者の家族には恨まれ、周囲の人々からは後ろ指を刺されながら、一生生きていくことになるでしょう。
任意の自動車保険に加入していない方が1割以上もいるという現実に私は恐怖を覚えますね。
車両保険はいらないパターンもある
任意の自動車保険には、事故を起こした際に自分の車が破損してしまった場合、その修理費を保証してくれる車両保険を付帯することができます。
車両保険に入っていれば、自分の車に起こった様々な事象に対して保険料を支払ってくれます。
しかし、車両保険をつけると当然ですが支払う保険料が上がります。
また、保有しているお車の状態や、生活環境などから車両保険がいる方といらない方がいると思います。
車両保険がいる方
・車が新車
・車のローンが残っている
・車がないと生活に支障がでる
・自然災害リスクが高い地域に住んでいる
・車の盗難被害が近所で発生している
以上のような方は車両保険をつけておいたほうがいいかと思います。
車両保険がいらない方は概ね上記のいる方の逆パターンになってくるかと思います。
また、車両保険には「一般型」と「エコノミー型」があり「エコノミー型」のほうが保険料は安くなりますが、車以外との衝突や、あて逃げなどは補償されません。
ノンフリード等級制度の存在
任意の自動車保険には、ノンリード等級制度(以下等級制度)というのが存在していて、一年間無事故で迎えることができれば、等級があがり、次年度から保険料が割引になる制度があります。
この等級制度は、なんらかの保険制度を使ってしまうと等級が下がってしまいます。
事故を起こして被害者をだしてしまった場合は保険を使わない理由はないのですが、上記の車両保険を使った場合でも等級が下がってしまいます。
使った場合、基本的には3等級ダウンされ、さらに事故あり車というレッテルを張られ、保険料割引率が落ちてしまいます。
例えば、車を少しこすってしまい、傷をつけてしまった。その傷の修理費を車両保険を使って支払った。
少しこすった程度なら、恐らく修理費は数万円程度で済むでしょう。
しかしここで車両保険を使ってしまったことで保険料が上がり、トータルでみると負担するお金が増えてしまうというケースがあります。
事故した際はまずは修理工場で見積もりを出してもらい、数万円程度で済むのなら車両保険は使わないほうがいいでしょう。
また、自宅の車庫がガレージ付で盗難の可能性もない、絶対安全運転だから自分から事故を起こすことはないという自信がある方は車両保険はいらないかもしれませんね。
相手からのもらい事故ならば相手の保険から修理費が支払われますから。
相手が保険に入っていればですが…。
最後に
任意の自動車保険は必ず入りましょう。
事故を起こし、不幸にしてしまった方への十分な償いをするためには必要な保険です。
保険料の節約という点では車両保険の有無は一考の余地はあるかと思います。
私は乗っている車の年式が古くなってきたら車両保険は外すようにしています。
自分の運転で誰かが不幸にならないために、保険でカバーして良きカーライフを!

